そもそもの報告。というのが

 実は、前日、資料館にて入海貝塚の報告書の、前年復刻された版を入手していた。市街への帰路は、2人してこれを読んでいた。いや、poliは暖房にやられて白河夜舟、、、ここでいうD類というのが、くだんの後者に関わるものである。この類そのものは、資料の分量としても、貝層中の状況も良好な出方をしていたものではないし、報告者の二人にもその認識は明記をして示されている。にもかかわらず型式への比定を無理繰り行うあまり、入海式からその後続型式である石山式への型式変化観の認識に食い違いがあるのである。おまけに、正誤表のような折り込みが入っていて、この付記によって、そのD類への認識の違いが決定的となっているのである。
 つまり、当初から食い違いが胚胎していたということである。
 もっとも。
 先に示した通り、その後の解釈者は、拍子抜けするほどに躊躇なしに一方の観点を選択した、ということなのだが。