2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

なぜなのか、

頁を繰って合点がいった。自己批判、自己批判あるいは自己嫌悪のこの自己というのが、当事者でないがため分からないのだ。自己批判なはずなのに自己と他者に別れ、互いに攻撃しあっていたではないか、と。内部外部が見えてこない。だから何が開放的で閉鎖的…

どうやら

肯定否定の葛藤が前景にある場合は、嫌悪は背景にあり、逆に、鎮静化あるいはどちらか片方が冗長に盤踞する(多様性・差異性, 大きな肯定と小さな肯定というように例示は本文中では肯定のみ)かしてこの葛藤が背景に転じたとき、嫌悪が現前する、という構造ら…

高橋敏夫1994『嫌悪のレッスン』三一書房

名前よりも、この本のタイトルの方が印象に残っている。嫌悪をキーに戦後の思想空間とモダン〜ポストモダンへの推移を語る総論たる1章と、1章への収斂へと至る各説がこれ以降の章立てに続く構成。 終戦直後の一応総懺悔というワードで語られてきた状況を敵…