ケン・ハーパー2001『父さんのからだを返して』早川書房


 自分の生きる土地、集団でないから、いいや〜
やったれやったれ〜アハハハ〜

という態の良好なお手本、アメリカの登場である。本書はそれがよく現れている。物言う他者が多く現れない限り、程度で量ってしか感知できない彼らの鈍感さは、別に他人事ではないだろう。