佐藤正美『論理データベース論考』

 前期を代表する『論考』と、後期を代表する『探究』を逐次的に読む、あるいは「オレは後期」「いやいや、オレは前期を攻める」「いやいやいや数学のトリコな中期ってえのもある」(これは奥雅博のこれ)と一方に肩を持って読む。人によって、なんかいろいろな読み方をしている。
 poliは、上掲の二者のうち後者をお仕事の勉強の過程で入手し、DBと並行して読んでいった。このため前者の後期から入って前期を読むという斜に見た感じが面白い。面白いのは、巻いたウ○コみたいな髪型だけじゃない、というのは厳重注意だかんな!!
 後期に現れる言語の使用説=言語ルールという発想は、そもそもなぜ哲学なんてあるのか、学問なんてあるのか、という遡行を促すものとして興味深い。poliは、この遡行のそぶりを感知したことから、現象学系、特にデリダの難解さなども、自らが感知した認識観をどう伝えようか攻めあぐねている姿が率直に現れていることに由来するのではないか、と目下考えている。