10年ほど前と大して変わっていない思考

 日本考古学は、田村がいうほどに型式学に固執している立場なんぞ、探すほうが難しい。でなければ下記の著者がメインストリームに既にいるはずではないだろうか。ある一時期にシンポジウムであんなイキイキしなかっただろうし。田村隆は、そうやって考古学界の久野収にでもなるつもりなのか。かつての『古代文化』掲載の論考と同じく読み物としては楽しいけど響かない。軽い。投票のパラドクスの実験場たる日本考古学というセカイ。なんじゃいそりゃ!!風車は風車としてそこに建っていて、ゆっくり回っている。それぞれが不揃いに。少なくとも、その界にあって一塊の巨人がそこに立ちはだかっていたことなど、ない。