Clarke,David L.1976"Mesolithic Europe:The Economic Basis ",1979"Analytical Archaeologist"ACADEMIC PRESS

 Binfordと並ぶ、プロセス考古学の領袖と我が国で紹介され、Hodderがこの下から発したというキーマン、Clarkeのessayである。その本文(本書では、pp.216-217)の見開き。こういう編集を意図的にしたのだろう。。我が国の細石器の復原例は、この216ページのほうである。根拠は、シベリアのココレヴォ?遺跡やチュルノ・アリョージェ遺跡例といったところ。ちなみにClarkeの216ページのキャプションを見る分には、北欧あるいはロシアの分類を引いているようだ。
 しかし、物証としてClarkeが挙げているのは、Tixierを介してB.C.6000を測るColumnata(北米)例であり、"Harvesting Knife"としている。掘り棒の柄尻に刃が埋め込まれているものと、溝状の彫込の有する柄を示す。そして、217ページの復原例である。ここにあるのは、柄の先端部に刃を植える例の挙がる216ページと対比的に、側縁部に、板状面に刃を植える器種が並ぶのである。ここにはシャニダール・タイプの"slicer Knife"、バイカル・タイプの"Harvesting Knife"とキャプションが。で。また本文に目を移すと、Man -the-hunterのイメージにまかれて、omnivore=雑食者というイメージを、1968年のLeeらの民族誌を介した再検討まで、考古学者は描きそこねていた、とある。ほんとか??さらに、地中海沿岸の果実や堅果類の収穫量をHowes, Hillの研究を援用して、雑食の可能性を補強している。