ま、ともかく。

 ああ!こんな人が!と思ったのは、
 高碕達之助
 教科書は面白げもなく中国国交史の一コマの登場人物としてしか紹介しないし、国語の教科書は名前も示してあげない。しかしこの人物は、、、、
リアル花咲じじいである(こらこら)
 いや、結構大真面目にそうなのだ。
東洋製罐を創始した実業家で母校の東京水産大学(現・東京海洋大学)を支援し、自らも自社の製罐技術の学校たる東洋罐詰専修学校を開学する(現・東洋食品工業短期大学
高碕の生業は缶詰である。そのため缶の原料たる鉄の供給に戦前戦後をまたいで、ぶっとおして腐心し、その"行きがかり上"で満州重工業開発副総裁にさせられてしまう。
ここで、新京動植物園と関わることになるようだ。しかも軍部がうっとしくて、その憂さもあったのか、


この動物の拡充を、政府の力を借りずに、自分の財力の許す範囲でやつてみた。
(pp.20 ll.12-13)
ときたもので、高碕のマイブームであった熱帯動植物の生育設備を自費で設置し、手づから愛玩してきたワニや熱帯の動物を放ったという品のないpoliの語り口
た、楽しそうっすね、、、
 戦後は、満州を背景に鉄を自力供給できないがために、アメリカと折衝してこれに充てようと腐心するのである。図らずも重工業のインフラ供給の充実に貢献するわけである。しかもその後は電源開発の総裁。そこまでするか!!んで、ここで国語の教科書に載ったあの荘川桜の話につながるわけである。
 花咲じじいは、ほんとに花咲じじいだった。学校の支援・創設も鑑みれば、モノにもヒトにも灰をぶっかけまくったのだ。