藤本隆宏ほか2007『ものづくり経営学』光文社新書

 東大の21世紀COEの一環の共同研究の成果。
 忖度にとどまらず表明を介して工程の前後の意識合わせ・すり合わせを行うという、しばしば日本型の生産モデルとして挙げられる、ここではインテグラル型アーキテクチャと呼称されるこの仕法は、忖度で疲れて留まることなく、紆余曲折を続行したひとつの成果である。更に藤本らは、これが生産業という財を提供する生業だけでなく、越谷郵便局のようなサービスを提供するそれにも適用しようという動きがあることを伝えている。
 もっとも、それが成功したか失敗したかを問うむきもあろうが、それこそ、そこの"住人"にインテグラルな続行を成す新たな契機を与えている、ということであろう。ダメなら捨て欧米か!!、なんて短絡な奴ぁ、ま、"そう"いねえ。そもそも、そんな、手立てを模索するライフサイクルをこそ"住人"たちはカイゼンとかいうのだろう。いやぁ、いい加減定義づけするね〜poli